ケニアプロジェクト(CADVES)

ケニア南部のロイトクトクで、基礎教育の改善のためのプロジェクトを行っています。学校の運営に際して、データ分析の導入、母語教育の教材開発や不就学児への支援などを通じて、コミュニティ自らの力で質の良い教育の機会を拡大することを目標に活動をしています。

背景

ケニアは、1963年の独立以来、基礎教育を重要なセクターとして常に位置づけてきました。それにもかかわらず、教育格差と質の低下が問題となっています。とくに、貧しい地域になればなるほどそれが顕著であり、コミュニティの負担が大きすぎるため学校運営が困難になっています。

ケニアの教育について

フィリピンにおける農業・食糧問題
ケニアの小学校の就学率は85%ほどと、決して高くはありません。2003年から初等教育無償化の政策が打ち出されましたが、政府のコミットメントが示された反面、教員増員はなされず、コミュニティが教員雇用を負担するといったことが起きています。SDGsでも重要視されている理数科教育については、初等教育無償化以降、国際学力調査においても低下の傾向にあります。

ロイトクトク郡の状況

事業地であるケニアの南部にあるカジアド郡ロイトクトクは、そんなケニアの中でも歴史的に教育普及が遅れており、特に不就学児童の割合と貧困率が高い地域です。教員の質も低いと言われています。
住民の多くは遊牧生活を営んできましたが、環境破壊や定住化政策の影響で遊牧から離れ、就職機会を必要としており学校教育への関心が高まっています。しかし、小規模の小学校においては半数以上の教員を親とコミュニティが雇用しているため、教育の質に関する十分な情報を用いて分析し運営することが出来ていません。また、現状としては、彼らの母語であるマサイ語の教材や教員訓練が不足しており、基礎学力が身に付く状況にもありません。さらに、様々な理由で学校に通えていない子どもたちへの対応が不足しており、これも緊喫の課題です。
このような教育格差は経済格差をもたらし、貧困を助長させます。コミュニティと学校において基盤づくりをし、このような問題を解決するために、GLMiはプロジェクトを開始しました。

活動報告

現地スタッフに対する指導・研修

コミュニティの連携促進を担う現地スタッフにコミュニティが情報を活用できる環境を整備すること目指し、教育統計の扱い方、統計ソフトを使った分析方法、コミュニティに学校教育計画の策定方法などの技術的支援を行える能力を育成しています。教育データ分析のための機器及びソフトウェアの活用技術を指導しています。
また、ホームページを作成して分析したデータを公開するなど、質の高い情報を地域に提供したり、データを活用したコミュニティでの活動が拡大したりできるよう指導しています。

コミュニティでの情報共有の活性化、識字教室

コニュニティレベルの教育に関する「ガバナンスとリーダーシップ研修」を実施しています。そのための教材をプロジェクトで開発し、地方行政官(Chief)、校長、学校運営委員会のメンバー代表に対して年1回の研修を実施します。コニュニティレベルの啓発普及のための会合を年6回以上開催し、学校教育計画を策定するよう促しています。さらに、コニュニティのための識字教室を実施しています。

教員訓練・教材開発

母語であるマサイ語による教育から公用語であるスワヒリ語や英語への移行に適した、基礎学力を担保するためのマサイ語での教材や教員訓練が十分ではないため、教員用マニュアルとマサイ語による低学年用教材の開発を行い、各校に配布できるよう活動を進めています。
既存教材の課題を分析、改訂を基礎としたマサイ族による低学年用教材の開発を行い、低学年教員を対象とした訓練を毎年行うことを検討しています。訓練後の教育の質の向上に関する評価を実施し、ベストプラクティスと共通する課題を抽出するよう促しています。

リソースルームの設置

親が通わせない、学校が全国統一模試の結果への影響を懸念して受け入れてもらえないなどの理由や、障害児童を受け入れる特別教育を提供する環境が整っていないために学習機会を得られない子どもたちがいます。
対象の全てのコミュニティにおいて不就学児童数が確認され、各コミュニティが不就学児童の問題を認識するよう促しています。2年次以降は、小学校にリソースルームと呼ばれる部屋を設置し、地域の多様で特別な学習ニーズに合った授業や指導が行えるよう検討しています。

 

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