開発援助の現場から第8回 スーダン:プロジェクト形成調査

2005/08/01

杉原たみ(GLMi会員)
夕方6時、ハルツーム到着時の気温は41度。機内から見た風景は茶色の大地と、割って流れるナイル川、そしてその周辺に広がる都市。すべてが茶色の世界でした。
スーダンはアフリカ大陸最大の国です。その面積は日本の約7倍、人口は約3,800万人(推定)といわれています。この国では過去20年以上にわたり、北部と南部との対立から内戦が続いていました。それが今年の1月にようやく終結を迎えたのです。日本政府はこれまで停止していた援助を再開すること、スーダン復興に対して当面一億ドルの支援を行うことを決定しました。こうしたなかで、スーダンの復興を支援するための具体的な協力プロジェクトを発掘・形成することを目的としたJICAのプロジェクト形成調査団が今年の7月に派遣され、私も団員の一人として参加しました。
今後のスーダンにおけるひとつの大きな課題は難民・避難民の問題です。今も紛争の続いているダルフール地域を含めると、国民の5人に1人は難民・避難民で、その数は世界最大です。このうち約半数が今回紛争が終結した南部の出身で、こうした人々が無事故郷へ戻り生活を再建することを支援するのは容易なことではありません。国連をはじめ、さまざまな組織・団体による援助は既に始まっていますが、そのニーズは膨大でとても十分とはいえない状況です。特に南部地域は長年の内戦の影響で基礎的なインフラも整っておらず、道路整備からはじめなくてはならないのです。南部では3つの「都市」を訪問しましたが、うち2箇所については水道も電気もなく、「村」程度のレベルでしかありませんでした。学校もきちんとした校舎があるのはごく一部で、あとは戸外授業です。実際に小学校へ通うのは5人に1人、女子はそのうちの3~4割です。
しかし、首都ハルツームのある北部に比べると、緑も豊かで土地も肥沃という印象を受けました。和平のニュースを信じられない思いで聞いたという避難民女性は、「これでようやくふるさとへ戻れる」と笑顔で話してくれました。こうした人々の自立を助けることが必要なのだということを再確認し、帰国しました。
帰国後、副大統領死亡のニュースが飛び込んできました。南部の元反政府勢力のリーダーで、副大統領に就任した矢先のことです。これからどうなるのか・・・不安な気持ちを抑えつつ、今度こそ平和になってほしいとの願いをこめて今この原稿を書いています。
◆質問などがありましたら…

 

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