第5回国際協力塾セミナーのご報告

2011/08/10

2011年6月19日(日)に、ジーエルエム・インスティチュート(GLMi)は、第5回国際協力塾を開催しました。前回好評だった「BOPビジネス」を引き続きテーマに据え、今回は国連開発計画(UNDP)東京事務所の西郡俊哉氏と四国化成工業株式会社の近藤洋平氏、早稲田大学の樋渡類氏を講師にお招きし、BOPビジネスを展開するうえでセクター間の連携やそれぞれの役割と課題に関して、UNDPの実例や四国化成工業株式会社と早稲田大学の取り組みをお話していただきました。

1時間目:講義「民間セクターパートナーシップイニシアティブ」

1時間目では、UNDPの西郡俊哉氏に、「民間セクターパートナーシップ・イニシアティブ」というタイトルで講義していただきました。UNDPや世界的な目標であるミレニアム開発目標(MDGs)、そしてBOPビジネスとは何か、というような概要についてからご説明いただき、その後、実際にUNDPの支援プログラムと共に具体的な企業の例を出しながら、講義をしていただきました。途上国を「市場」と捉えた際の「ビジネス」と「開発支援」の共通項や違い、BOPビジネスの各種アクターの関わり、UNDPの支援スキームなど、複雑なモデルを単純化した図を多用することで、非常にわかりやすくご説明いただきました。
 

2時間目:講義「インドにおける安全な飲料水の供給と現地サプライチェーンの確立に向けた活動」

2時間目は四国化成工業株式会社の近藤洋平氏に、「インドにおける安全な飲料水の供給と現地サプライチェーン(商品の生産から流通、販売までの流れ)の確立に向けた活動」と題した事例報告をしていただきました。四国化成工業株式会社が展開予定の浄水剤の効用や強み、早稲田大学と連携することになった経緯から始まり、貧困層が安全な飲料水にアクセスできるための支援がこれまで失敗していること、インドでは州を越えて商品を運ぶと越境税がかかるといったような制度上の課題などにつき報告いただきました。その上で、どのように四国化成が早稲田大学と連携しBOPビジネスを具体的に展開予定なのか、現地で普及員を育成する「BOP3.0構想」、サプライチェーンの構想などについても発表頂きました。近藤氏、樋渡氏はインド出張から帰ったばかりということで、ユーモアを交えながら、現場の雰囲気が伝わってくるような臨場感にあふれる講義をしていただきました。
 

3時間目:グループワーク

3時間目はグループワークです。「四国化成工業株式会社の浄水剤をインド農村部の貧困層に販売するためには」、という大テーマに基づき、小テーマ①「意識改革/行動変容の方法」、小テーマ②「持続的なサプライチェーンの構築法」につきグループごとにディスカッションしました。実際に事業に取り組んでいる実例を基にしたグループワークだったことで、具体的な話し合いを進めることができたようです。1時間と限られた時間で発表準備まで行うことは大変そうでしたが、どのグループも熱心に、真剣にグループワークに取り組んでいました。
 

4時間目:グループ発表

4時間目はグループワークの発表です。テーマ①、テーマ②それぞれにつき発表を行いました。意識改革方法としてテレビCMを企画し、実際に配役を決めてそれを実演してくれたグループもあったり、サプライチェーン構築では原料調達から包装、流通、消費者に届くまでの製品の流れとそれぞれの段階における課題やアクターの洗い出しを行ったりと、それぞれのグループの工夫が感じられるとても良い発表が行われました。グループワーク後は講師の皆さまから「お客様に買って頂く」という姿勢の重要さ、学生に向けたメッセージを熱く語って頂き、最後に当団体の香田理事にプログラムの締めくくりをしていただききました。
 

おわりに

前回に引き続き、今回もBOPビジネスをテーマとして扱いました。「貧困削減」等の社会における課題解決を行いながらも同時に彼らを「顧客」と捉え「ビジネス」を行うBOPビジネスは、対象地に貢献しながらも彼らに商品を売っていかねばならないこと、また実際にビジネスを遂行するには現地の法律や規則など様々な制約を踏まえて実施せねばならないことから難しいと感じました。本で読むのと実際に展開する企業の話を聞くことでのギャップを感じた塾生もいらっしゃったようです。今後も、GLMiは様々なテーマで国際協力塾を開催していきます。皆様、どうぞ奮ってご参加ください。

 

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