開発援助の現場から第14回 フィリピン:ARMLEDの現場から

2013/05/01

今回は、GLMiのフィールドアシスタント募集にあわせ、現在フィールドアシスタントプログラムを活用してフィールドマネージャーとして活躍している当団体の林友花里フィールドマネージャーからインタビュー形式で話を聞きました。

Q.このプログラムに応募したきっかけは?

A.もともとBOPやソーシャルビジネスといった「ビジネスを通した国際協力」に興味を持ってました。本プログラムに応募した2012年は、英国の大学院で『ビジネスと開発』を勉強しており、その分野で働きたいと思っていたところで、本プログラムでフィールドマネージャーを募集していることを知り応募しました。

Q.実際にフィリピンに行っての印象は?

A.プロジェクトの対象地のヌエバ・ビスカヤ州と言うのがマニラからバスで7-8時間のところと聞いていたので、どんな田舎かと思っていましたが、来てみると必要な日用品は何でも揃っているスーパーマーケットや、新鮮な野菜が買える市場があり、生活の面で不自由なことはなく安心しました。

Q.今はどんな仕事をしているんですか?

基本的に、農民とのミーティング、政府関係者との話し合い、農機の価格調査、市場調査などでフィールドに出る以外、一週間のほとんどはオフィスにいることが多いです。

具体的には、次のようなことに取り組んでいます。

・レンタルサービスの調整
・レンタルサービスのPR(ラジオ出演、フライヤー作りと配布、村でのプレゼンテーション)
・プロジェクト予算の管理等、会計全般
・事務用品の調達
・プロジェクトモニタリングレポートの作成と報告
・日本側関係者との連絡
・現地スタッフの採用と監督
・チームミーティング内でのファシリテーション
・年間、月間スケジュールの作成とモニタリング

Q.マネージャーとしてのやりがいを教えてください。

A.最近では、日本でもソーシャルビジネスについて書かれた本は沢山出版されていると思いますが、途上国で貧困を目の前にしたときに、それがどれほどのインパクトがあって、どのような問題が隠されているのかと言うことを肌で実感できることだと思います。

また、フィリピン人は同じアジアと言うこともあり、目上の人を尊敬する姿勢やホスピタリティーなど、文化の面では似ている部分もあり他の国に比べると一緒に仕事もしやすいと思いますが、それでも言語やビジネスに対する考え方などが異なる中で、どのようにスタッフをまとめ、 プロジェクト目標を達成していくかと言うところが難しいところでもあり、また自分自身がマネージャーとして成長できるところでもあると感じています。

Q.このフィールドアシスタントプログラムについて思うことはありますか?

A.開発や国際協力について興味がある人は、視野も広く、志が高い人が多いと思いますが、一方で、実際に国際舞台できちんと賃金をもらって働ける人は限られているのではないでしょうか。それはなぜなら多くのコンサルタント企業や政府機関が経験のある人を採用するからです。特に開発業界での経験のない大学や大学院を卒業したばかりの学生にとっては、狭き門です。

私はこのプログラムに参加する前は、開発業界でのキャリアはゼロでしたが、本プログラムではマネージャーと言うポジションを任して頂き、仕事に対する対価も払って頂いています。ですので、一定の成果をあげなくてはいけないと言う点では、それなりの責任も感じますが、困ったことがあれば、日本事務局や団体の経験のある理事の方々からいつでもサポートして頂け、本当に心強いバックアップの中で、のびのびと仕事をさせて頂いていることに日々感謝しています。

Q.最後に、本プロジェクトのフィールドマネージャーを目指す方にメッセージがあれば一言お願いします!

A.農機レンタルのソーシャルビジネスはこれまでに前例のないビジネスですので、お手本にするものがないと言う点では、難しいところもありますが、一方で、現場は少数先鋭のチームですので、自分のアイディアをどんどんビジネスの中に取り込んでいける醍醐味があります。

是非、フィールドマネージャーになって、現地に新しい風を吹き込んで下さい!

フィールドに赴き農民から話を聞く林マネージャー(左端)
◆質問などがありましたら…

 

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