国際協力塾セミナー特別編のご報告

2013/12/27

ジーエルエム・インスティチュート(GLMi)は、フィリピンの社会企業レストラン「ユニカセ」と2013年11月16日(土)に国際協力塾特別編『世界に羽ばたく「ちから」とは~ユニカセで輝いたレアの物語~』を実施しました。当日は、中村八千代ユニカセジェネラル・マネージャー(以下中村GM)からのユニカセの紹介、ユニカセで働くレアさんの話、参加者同士の話し合いを行いました。GLMインスティチュートでインターンを行う山本桜さんより当日の様子を報告して頂きます。

国際協力塾セミナー特別編の時間割

1時間目

中村GMによるユニカセのイントロダクション

2時間目

ユニカセで働くレアさんの物語

3時間目

質疑応答

4時間目

グループ・ダイアログ~世界をよくするためには?~

5時間目

全体のまとめ

1,2時間目:ユニカセのイントロダクション&レアさんの物語

中村GMのプレゼンテーションでは、社会企業ユニカセの簡単な紹介に始まり、ユニカセで働く青少年の背景や特徴、彼らに行う研修内容、彼らへの研修を通し「成功したこと」、「失敗したこと」などをお話していただきました。ユニカセでは、社会の様々な危険にさらされた子どもたちに、雇用の機会を与え、社会復帰と自立を促すことを目的としています。青少年スタッフの中には、元ストリートチルドレン、被虐待、孤児、人身売買被害者など重いバックグラウンドを持った青少年たちが多く、彼らの自立とレストラン経営を両立する苦労はあるものの、ユニカセとの出会いで大学に進学した青少年、将来の「夢」を持つことができた青少年など「成功ケース」も生まれています。同時に、ユニカセを辞めてまた以前の生活に戻ってしまった青少年もいることなど、苦労も合わせてお話されました。
 
レアさんは、父親を早くに亡くし進学出来なかった過去を持っており、市民団体の奨学金で専門学校に通った後にユニカセに参加、ユニカセのカスタマーサービスの中核を担っています。ユニカセで働く前の「過去」、ユニカセとの出会いと一児の母としてユニカセで勤務する「現在」、そして「将来の夢」について英語でスピーチされました。今回は初めての海外、研修のため来日し、三重県の高校生レストランや関西、関東の大学での講演、レストランの視察などを行い、最後のイベントが本ワークショップでした。海外研修、多くのものを得ることができたそうです。

3時間目:質疑応答

質疑応答では、7名の方から手が上がりました。中村GMへの質問では、「ユニカセで働く青少年たちが、無断欠勤した時にどのように店を回すのか」、「様々なビジネスがある中でなぜ「レストラン」を起業しようと思ったのか」、「青少年育成をやっていて本当に良かったと思う時は」など多くの質問が出ました。レアさんへの「将来の夢を持ったのはいつですか」という質問に対して、「ユニカセと出会う前は夢を持ったことは無かったが、ユニカセで働き、夢を持てるようになった」という答えが印象的でした。質問に答えるレアさんの姿が輝いて見えました。

4時間目:グループ・ダイアログ~世界をよくするためには?~

休憩後、グループを4つにわけ、「世界をよくするには?」という大きなテーマを基に中村GMやレアさんも共に皆で話し合いました。ユニカセのような「ソーシャルビジネス」を増やしていくことで働く意味を考え直すという仕事の観点から、文化や価値観を受け入れ相互理解をしていくという世界規模の観点まで、多くの意見がだされました。「世界をよくするには?」という大きなテーマには、様々な角度からアプローチできることをこのグループワークで実感しました。最後は皆で記念写真を撮り、セミナーを楽しく終えることが出来ました。

 

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